多様な意見を一つにする。会議のまとめ方(後半)
昨日、記事にした「多様な意見を一つにする。会議のまとめ方」の続きをお送りいたします。
改めて、ファシリテーターのスキルの学びを振り返ったなかで、合意形成をする場面は、何も会議にかぎったことではないなと感じてました。
あなたが複数の意見をまとめ、メンバーの合意形成を行うときに、役に立つと嬉しいです。
多様な意見を一つにまとめるには?
②対立を歓迎する。対立する意見にも感情的にならない
感情的になってしまっては、まとまるものも、まとまらなくなります。
対立を恐れず、多様な意見を出し合います。
当事者だけでは自分の意見に固執してしまいがちなので、出てきた意見は図解を使いながら、分かりやすくまとめていきます。
また、最終的に決めていく判断軸を「見える化」していくことも必要です。
何をもって決定するかが決まっていなければ、合意にいたりません。
「判断軸が見える化されると、どの軸に重きを置くべきかという議論も展開され、より精度の高い意思決定ができる。
効果、コスト、実現性……どの軸を重視するのか、効果の中でも何に重きを置くのか、そういった本質的な議論ができるようになるのだ。」
(マイナビニュース)
まずは、意見を言う場合には、何故そればいいと思っているのかを言葉にすることからはじめてみましょう。
③大まかな時間配分の設定をして、そのときに必要な質感を持ち出す
一人ですべて行わず、タイムキーパーや書記など、役割を他の参加者の方にお願いすればよかったと感じています。
また、大まかな時間配分も共有する必要がありました。
「この時間までに、いったん、意見を出し合おう」→ 発散
「この時間までに、いったん、方向性を決めよう」→ 収束
そうすると、後から、「やっぱり・・・」なんていう言葉はでてこないと思います。
全員で、今は、意見をたくさん出していく時間には、アイディアを出しやすい空気づくり、柔らかさ、和やかさ、混沌とした空気感を創ります。
みんなでまとめていく時間には、創造的思考から論理的思考にモードを切り替え、ぴりっとした適度な緊張感を創ります。
どんな時間なのかを明確にしておくだけでも、合意形成に結びつきやすいです。
また、最終的には、誰かが責任を取る覚悟で決めるという覚悟も必要だと感じました。
会長として、最終的に、私が全責任を取る覚悟で、決断すればよかったと反省しています。
全てを包含するような意思決定ではなく、優先順位を決めて、「やること」と「やらないこと」を明確に決めていく意思決定が、ますます求められるようになるということです。
人気に支えられるようなリーダーシップではなく、一部不利益を被る部分の存在を認めつつも、全体にとっての最適を追求するようなリーダーシップが必要不可欠なのです。
(「戦略思考のフレームワーク」より)
そもそも新しいことをやろうとしたときに、何が正解で、何がうまくいくかは分かりません。
まずは、おおまかに仮説をつくり、それにむけて動いてみる。
動き出すと、また、様々なものが見えてくるので、改善する。
その繰り返しで、選択した道を正解にするために、努力するだけです。
個人的には、会議の場で誰もが発言しやすい雰囲気づくりや、アイディアを発散することは得意ですが、もっともっと収束させ、決定する技術を磨いていきたいと感じました。
日々、勉強させていただけることに心から感謝です。
◆参考元
マイナビニュース 「会議を制する者は仕事を制す – 現役コンサル直伝のファシリテーション術」
◆参考文献
戦略思考のフレームワーク: 未来を洞察する「メタ思考」入門 / 西村 行功 (著)
リーダーのための! ファシリテーションスキル / 谷 益美 (著)
ファシリテーション入門 / 堀公俊 (著)