本気で生ききった!と言える一日を過ごそうと決意した夜

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(photo by NASA and European Space Agency on GATAG)

本日、祖父が永眠いたしました。90歳でした。

この2年弱は、チューブから栄養をとるだけで、話すことも動くこともできなかった祖父だったので、誤解を恐れずに率直に言葉にするなら、「楽になってよかったね」と感じています。

病院には同じようなおじいちゃん、おばぁちゃんがたくさんいて、とても静かで、冷たくて、生きるってなんだろうとお見舞いに行くたびに考えさせられていました。

これからますます高齢化を迎える未来で、私たちは、「本当に生ききるってどんなことなんだろう?」「どんな死の迎え方が、本人にとって幸せなんだろう?」ということを、もっと真正面から向き合わなくてはいけないと感じています。

祖父と話をした中で忘れられない、そして忘れたくないエピソードがあります。

戦時中、敵と銃で打ち合いになったとき、ものすごい量のピストルの弾が飛んでくる中、あまりの恐怖に腰を抜かしてしまったそうです。

「ほんと情けないよな。そのおかげで生きて帰ってしまって。」

と、小さな声で話してくれたおじいちゃん。

いつも、誰にでも優しくて、一度も怒ることがなかったおじいちゃんらしいなと思いました。

「そのおかげで、お父さんがいて、わたしがいるんだね」

と、縁側で二人で泣きました。

陽がさして、とっても平和な午後の時間でした。

ご先祖さまの誰か一人でも欠けたら、いまの私は存在しません。

誰もが脈々と受け継いだ命の中で生きていることを感じると、わたしは一体何を次に繋げ、この命を果たすことができるのだろうと考えてしまいます。

顔を見るたびに、「仕事はどんげか?がんばっちょるか。まさ美はほんとに仕事が好きやな」と声をかけてくれて、いつも応援してくれたおじいちゃん。

私は、今日も一日本気で生ききったと思えるくらい仕事をがんばることが、そんな祖父への報いになる気がしているので、また明日から楽しみます。

おじいちゃん、また会える日まで安らかにお眠りください。

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