幸福学 前野隆司先生から学ぶ「幸せの4因子」
(photo by Kansas Poetry (Patrick) on GATAG)
誰もが「幸せ」に生きる世界は創れるのか?
これは、私の幼い頃からずっと抱えていた疑問でした。
幸せと不幸だったら、「不幸になりたい」なんて人は、この世の中にいるはずもありません。
それなのに、どの時代も争いは絶えず、これだけ裕福な現代でも、何か満たされないまま生きている人も多い世界って、不思議だと思いませんか?
弊社のミッションは、「生きとし生けるものたちが、この世界で幸せに生きる世界づくり」ですが、こんなことを言うと、理想論だという声も聞こえてきます。
果たして、それは、本当に理想論なのでしょうか?
そんなとき、日本で唯一の幸福学の研究者、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の前野隆司先生とお会いしました。
そして、「幸せになるための4つの因子」を教えていただき、決して、私の願う世界は、理想論ではないと確信しました。
今日は、そんな弊社も大事にしている「幸せの4因子」をご紹介します。
幸福学 前野隆司先生から学ぶ「幸せの4因子」とは?
①自己実現と成長
人は、成長を感じたときに、幸せを感じます。
私は、夢をもつことの最大のギフトは、そこに向かって進歩していく、成長していくプロセスの中にあると感じています。
極論、夢が達成したか否かは、それほど重要ではなく、そこに向かう過程で、実は、すでに多くのものを手にしているのです。
また、自己実現は、「誰かの望む姿」ではなく、「本当に自分のありたい姿」に向かって進むことが大事です。
自分の「本当にありたい姿」へと勇気をもって変容していく人を見るたびに、人の美しさと力強さを、私は感じます。
②つながりと感謝
感謝する。感謝される。
どちらも私たちは、幸せを感じます。
また、どんなに経済的に裕福になろうと、それを分かち合い、楽しむ人がいなければ、ただの紙切れです。
前野先生の研究では、「友達の数と幸福度は比例しないけれど、多様な繋がりを持つ人と幸福度は比例する」という面白いデータがあります。
つまり、自宅と会社の往復だけではない、学生時代の友人、趣味仲間、地域コミュニティなど、多様な繋がりを持っているほうが幸せを感じられます。
③前向きと楽観
同じ出来事が起きたときに、それを「人生の経験になった」と捉える人と、「人生最大の失敗」と捉える人。
未来を楽観的に考える人と、悲観的に考える人。
前向きに、楽観的な人のほうが、幸せを感じることができます。
気持ちの切り替えができることは、幸せに生きる大きな力にも繋がります。
④独立とマイペース
誰かと比較しながら生きるのではなく、自分の大事にしたい価値観を大事にし、誰と比べることもなく生きること。
私は、そもそも人の不幸は、誰かと比べるところからスタートするのではないかと感じています。
自分の小ささを感じたり、満たされない気持ちになるときを振り返ると、ほとんど誰かと比較をしているというケースだからです。
自分らしく生きる。これも、幸せに生きる大きな要因のひとつです。
これらの4つは、すべて、自分の内側のことばかりです。
つまり、「幸せ」は、誰かが幸せになったら、不幸せな人が出るというものではなく、誰もが「幸せ」を感じる世界は、創ることができるのです。
あなたは今、幸せですか?
もし、「幸せ!」と胸をはって言えない場所にいるときには、この「幸せのメカニズム」を意識して、取り込んでみてくださいね。
◆参考文献
幸せのメカニズム 実践・幸福学入門 / 前野 隆司 (著)