本川氷見市長から学ぶ!リーダーこそ身につけたいファシリテーション力

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先日、富山県氷見市長の本川祐治郎さんにお会いしました。

とてもあたたかく、ユーモアに溢れる方で、初対面の私にも本当に気さくにお話してくださいました。

本川さんは、2013年、プロのファシリテーターが市長になった!と話題になった方です。

直接、本川市長の想いや、市長になってからの氷見市の変化を伺い、今後、リーダーにはますますファシリテーター力が求められると感じましたので、纏めてみます。

リーダーがファシリテーション力を身につける3つのメリット

①多様な視点から答えを出すことができる

これまでにない時代の変化に直面した今、一人の卓越したリーダーが決めていくほど不安なことはありません。

直面する問題を、専門性を持っている人や、様々な視点からみて判断していく必要があります。

氷見市役所は、使われなくなった体育館をリノベーションして使っている全国でも珍しい市庁舎です。

その際にも、何度も市民を交えたワークショップを開催し、一つひとつ形にしていきました。

最終的なデザインを創り込むと同時に、約50名の庁内ファシリテーターが誕生したと聞き、これこそが財産だと感じました。

新市役所は、一人が考えるだけでは生まれていないであろう斬新なものです。

対話が生まれる工夫、時代が変化しても対応できる工夫が随所に散りばめられています。

→ここから氷見市役所の詳細をご覧いただけます。
毎日新聞 毎日フォーラム・発信:本川祐治郎・富山県氷見市長

②誰もが社会を創る一員であることを自覚できる

一人ひとりが参加し、自分の意見が反映される可能性もあることを知ることで、地域に貢献している感覚がうまれます。

「意見を言っても変わらない」と諦めることが、政治に無関心になっていく人が増える要素だと感じています。

ワークショップのように、誰もが自分の言葉で、考えを発言でき、そして、選択する力があることを体感できると、無関心ではいられなくなります。

また、一度でもワークショップに参加すると、「あれってどうなったのかな?」と関心を持ち、身近になっていきます。

氷見市役所が市民に近いのは、こうした対話の場を何度も繰り返した結果なのです。

こうして、「自分たちの町を自分たちの手で創る」という意識をもつ市民が増えることで、行政に便りきりになるのではなく、自分ができる責任を果たしながら、一緒に未来を創る同志になることができます。

そして、自発的に動き出した人たちに触発されて、また巻き込まれていく人たちが増えていくのです。

③人の感情を引き出し、動き出す仕組みづくりへ

本川氷見市長は、「ハードからソフトへ、ソフトからハートへ」と掲げています。

日本には、作っただけで使われていないハコモノ(ハード)がたくさんあります。

それは必要とされていないのに、ハード面から設計したから、必要とされないもの、使い勝手の悪いものになっているのです。

そうではなく、みんなのハートを確認しながらソフトの仕組みをつくり、その先にハードが必要であれば創るという本川市政は、丁寧に対話を進めていくことを大事にしています。

また、ソフト面の充実、つまり人間力を磨くことにも力を入れています。

人は、やるにはやる理由が、やらないにはやらない理由が必ずあります。
そこには、人の「感情」が大きく影響しています。

感情に訴えるプレゼン、理論だけではなく感動する発想、取り組みが、「やらされている」から「やりたい」に変わる大きな要因だと感じます。

実際に、本川市長のプレゼンを生で聴かせていただき、感情をゆさぶられました。

想いに火をつけ、行動に起こす支援や仕組みづくりが、動き出すチームの要因だと感じました。

だからこそリーダーがファシリテーション、コーチングスキルを身につけ、人間力を磨き続けることが求められるのです。

本川市長から、コーチングやファシリテーションの可能性の大きさを感じさせていただきました。

そして、まさに官民一体となって取り組む姿から、地域の人の想いが集結することで大きな力になる希望を抱きました。

年内に氷見市に行って、自分の目で生まれ変わった市役所を見てみたいです。

その日を今から楽しみにしています。

本川氷見市長、ありがとうございました!

◆参考元
毎日新聞 毎日フォーラム・発信:本川祐治郎・富山県氷見市長
公共施設マネジメントVol.11 2014秋号 「ハードからソフトへ、ソフトからハートへ」/ 氷見市長 本川祐治郎氏
地方自治職員研修 2014.10 「日本初の試み!高校体育館を市庁舎に」

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