アクションに繋がる会議にするための3つのポイント(前編)
2014年7月。東北の食をテーマに開催された「東の食の実行会議」が開催されました。
東北の食産業に関する企業やNPO、生産者や行政などが一堂に介したこの会議から11のアクションプランがうまれ、それらが次々と形になっています。
何故、短期間で多くのアクションプランを生み出すことができたのかを、会議の実行委員であり、一般社団法人東の食の会事務局代表の高橋大就さんがインタビューを受けている記事を拝見しました。
→こちらから全文よめます。
東北復興新聞 「東の食の実行会議」から学ぶ 結果を導く会議の作り方
地域の中でも、アイディアプランを創るワークショップや会議は数多くありますが、そこで終わりになるケースもたくさん目にしていて、本当にいいアイディアの種があるのにもったいないなと感じることがあります。
また、実際的には、どんなに優れたアイディアがあったとしても、それをやらなければ、何も現実は変わりません。
行動に起こせば、そこから見えてくるものはたくさんあります。
どうしたら、もっとアイディアを現実の形にしていけるだろうと考えていたときに、この記事から本当に多くのヒントをいただきました。
改めて、アクションに繋がる会議のつくり方を、私なりに纏めてみます。
アクションに繋がる会議にするには?
①会議の目的にあった多様性のあるメンバーで行う
メンバーの選出は重要です。
場の雰囲気は、そこにいる全員で創り上げるものだからです。
たった一人、関係ない人や発言しない傍観者がいるだけで、その場の雰囲気は変わります。
逆に、必要な人が参加していないことで、決定できないこともあります。
誰に来てもらいたいのか、そして、何故、その人が必要なのか。
「会議の目的にあった」人を選定し、且つ、参加者にも理解していただく必要があります。
そのためにも、この会議は、「何故」やるのか、「どんな場にしたいのか」、「ゴールはどこなのか」を明確にし、事前にデザインすることが必要です。
アイディアをたくさん出したい場なのか、動き出す場にしたいのか、それによって、その時間の使い方も変わってきます。
「東の食の実行会議」では、事前の参加確認メールから会議いたるところで、 【実行する】という目的を繰り返し強調していたことで、参加者は「東北のために動き出す」とコミットして参加することができ、短い時間でもアクションへと繋がるプランを生み出すことができたのです。
②人と人として繋がる対等な関係性
多様な人が集まったときに、肩書きや役割を見てしまうと、ついつい役職の上の人の意見が通りやすくなってしまいます。
新しい価値を生み出すときには、過去の経験よりがかえって枠を狭めることもあります。
相手を尊重することはもちろん大事ですが、「人として対等な関係性づくり」が必要です。
特に、行政、民間、NPOと多様なバックグラウンドを持つ人たちが集まる場では、肩書きでよぶのではなく「○○さん」と名前でよびあう、座席に上座、下座をつくらずフラットな場にすることが、特に必要になります。
また、会場の雰囲気づくりも大事で、休憩中には気分転換できる音楽をかける、あえてカジュアルな服装で来ていただく、というのも、会議の目的によっては効果をうむことがあります。
必要なのは、その場に「出席する」のではなく、「参加する」ことです。
また、対等な関係性の中で、お互いの話を「聴く」ことも必要になります。
誰かがだらだらと話をはじめて止まらない、人の話を否定から入り聴かない状態だと、会議の論点もずれやすいです。
最初に、「まずは、相手の話を受け止める」「やれない理由より、やれる方法探し」「本音で語ろう」など、その場に必要なルール設定をすることもおすすめです。
少し長くなってしまったので、続きは次回!
お楽しみに。
◆参考元
東の食の実行会議 HP
東北復興新聞 「東の食の実行会議」から学ぶ 結果を導く会議の作り方
◆参考文献
「会議ファシリテーション」の基本がイチから身につく本 / 釘山 健一 (著)