志高く生きることが成長を加速させる(前編)
先日、「なぜトヨタでは課長研修で「あなたの志」を問うのか」の記事を読み、改めて、志をもつことこそが、人が学び続け、成長し続ける原動力になると感じました。
この課長研修では、「トヨタのなかでどういうことを成し遂げたいのか」「あなたの志とは何か」ということについて考え、さらに自分の志を実現するためにどういう人間、どういうタイプのリーダーでなければいけないのかまで徹底的に考えるそうです。
幕末の私塾・松下村塾でも、吉田松陰は「志を持て」と言っていたそうです。
今回は、あらためて「志」を持つことの意味と、仕事に活きる「志の立て方」を考えてみたいと思います。
「志」とは?
「未来を拓く君たちへ―なぜ、我々は「志」を抱いて生きるのか」で著書 田坂広志さんは、
「与えられた人生において、 己のためだけでなく、多くの人々のために、 そして、世の中のために、 大切な何かを成し遂げようとの決意。 」
と書いています。
自分のエゴのためではなく、自分がこの世の中でどんな役に立ちたいのか。
それをとことん突き詰めたところにあるものが、「志」です。
志がある人は、応援される
私のコーチングのクライアントさんは、面白いくらいに周りの人から応援される人たちばかりです。
彼ら自身も「なぜこんなに応援してくれる人が次から次へと現れるのだろう」と不思議がることもあるのですが、私には、明確に分かることがあります。
それは、彼らの「○○したい!」が自分のためではなく、社会のため、世界のためなので、彼らが夢を語るほどに、協力者が現れ、気づいたら「みんなの夢」になっているのです。
またぶれない姿に、人は安心してついていきます。
「志」があるか否かが、周りを巻き込めるリーダーになるかならないかを分けているのだと感じます。
志がある人は、成長し続ける
志がある人は、失敗を失敗と思わず、何度でも立ち上がることができます。
これまでの成功パターンに囚われず、情熱をもって進むことができます。
本当にやるべきことがある人にとっては、噂話や他人の評価、判断、嫉妬などに引っ張られている暇はありません。
自分のやるべきことに集中し、学び、成長し続けることができます。
志がある人は、志のある人と繋がる
志をもって生きる人たちの周りには、志がある人が集まります。
そして、その高い志をもった人たちが力を合わせると、さらに大きな事を成し遂げることができます。
お互いに刺激をしあい、高め合うことができます。
志高い起業家のネットワークは、面白い人たちが繋がっていて驚くことが多々あります。
しかも、まだメディアが取り上げるずっと前から友人ということも少なくありません。
志高く生きることで、自分の人生を全うすることが可能になります。
孫正義さんの講演の中で、有名な言葉があります。
皆さんにこれだけは伝えたい。
志高く。坂本竜馬いわく、「世に生を得るは事を成すにあり。」
人生一回きりしかないのだから、この時期に自分が登りたい山を決めてほしい。自分の人生を何に懸けたいのか自問してほしい。
「登りたい山を決める。これで人生の半分が決まる」
目指すべき山を決めずに歩くのは、さまように等しい。
自分は何をもって事を成したいのか?その1 点だけは決めてほしい。
では、「志」はどのようにして立てることができるのでしょうか。
次回は、志の立て方をお伝えします。
◆参考元
PRESIDENT Online 「なぜトヨタでは課長研修で「あなたの志」を問うのか」/ 溝上 憲文(著)
◆参考文献
「未来を拓く君たちへ―なぜ、我々は「志」を抱いて生きるのか」/ 田坂 広志(著)
「志高く 孫正義正伝 完全版」/ 井上 篤夫 (著)