4期連続黒字を達成した 天草エアラインから学ぶチームビルディング
熊本県の天草に1機の機体だけで運行する「天草エアライン」という航空会社があります。
日本で定期便を運行する中では、一番小さな航空会社です。
5年前までは倒産寸前でしたが、現在は、4期連続黒字を達成する航空線になっています。
その再建秘話がTVで紹介されていたのですが、まさにチームビルディングの要素が含まれていたので、ご紹介します。
天草エアラインが強いチームに生まれ変わったのは?
当時、再建のためにやってきた奥島透社長は、自分から積極的に声をかけ、スタッフとコミュニケーションをとることからはじめました
そして、一つの提案をします。
それは、「ヒヤリ」とした、「ハット」とした瞬間を出し、その解決策をみんなで考えようというものでした。
どんな小さなことでもいいから、とスタートしたものの、最初から意見がたくさん出でくるはずもありません。
しかし、粘り強く続け、ヒヤリとしたことを出すことからおもいきり褒めていきました。
どんなくだらないことでも、「それがなくなるためには、どうしたらいいだろう?」という問いを投げ続けました。
日々の積み重ねが変化を創る。社内文化は1日にしてならず
1年ほどたったある日。
フライトアテンダントの「機内でボールペンを落としてしまった」というヒヤリとした体験を聞いた整備士さんが、「それは危険なことだよ。機体の隙間に挟まったら、大きな事故にもなりかねないよ」と答えます。
そして、自然とチームメンバーが、「では、どうしたら解決できるだろう?」と自発的に考え出したのです。
その姿を見て、社長は喜びます。
彼が目指していたのは、誰かのことを「自分のこと」として考えられるようになる姿だったからです。
自分ごとになると人は動き出す
隣の部署で起きている問題を「他人ごと」と感じているときには、責任を押し付け合い、自分が動くことはしません。
しかし、問題を「自分ごと」と感じた瞬間に、人は工夫がうまれ、主体的に解決策を考えることができるようになります。
私は、この世界に起きる問題は、突き詰めると、すべて「他人事」と捉えるところから放置されるのではないかと思っています。
チームのメンバーがお互いに責任を持ち、問題を「自分ごと」として一緒に考えるようになることで、チームワークの土台ができあがります。
ヒヤリハットは、「自分ごとで考える」ようになるための手段にすぎなかったのです。
天草エアラインのユニークなキャンペーン、手書きの機内誌などは、まさにそんな「自分ごと」で考えたメンバーたちからでたアイディアの結晶だと感じます。
では、どうしたらチームメンバーが、自分ごとに捉えて取り組むことができるようになるのでしょうか?
次回は、このポイントをお伝えします。お楽しみに!
◆参考元
天草エアライン HP
日本テレビ「心ゆさぶれ!先輩ROCK You」