経営を俯瞰して見る3つのコツ
コーチングでは、今、目の前の問題が大きく感じるとき、俯瞰して見ることで視点を変えて見ることがあります。
想像してみてください。
あなたが、小さな蟻になったつもりで森の中を歩いている姿を。
なんだか、森全体が大きなもので、どこに出口があるか分らない感覚になりませんか?
それでは、次に、大きな羽をもつ鳥になって、大空を羽ばたくイメージをしてみましょう。
先ほど大きく見えていた森が、なんだか小さなものに見えてきます。
出口の見えない問題と捉えているとき、あなたは蟻の視点になっているかもしれません。
そんなときに俯瞰して見ると、森全体を見ることができ、また違った視点で捉えることができます。
実は、この「俯瞰する力」は、経営者としても、講師としても、そしてリーダーとして立っていく人たちの役にたちます。
経営を俯瞰して見る3つのコツ
① 「場」を俯瞰して見る
今、目の前に起きることを俯瞰して見る力です。まるで、今いる部屋の照明になったつもりで、部屋全体を見るイメージで見てみると、この場にいる人たちの感情や、どんなことを考えているか手に取るように分かります。
まさに、場の空気を読む力です。今、どんなことを求めているのか、どんなことに困っているのかを捉えることができるようになると、講師力はぐっと上がります。
参加者の中に、今、集中できていないなと感じる人がいたら、積極的に彼らに質問をするなど、場に参加できるように促します。
② 「感情」を俯瞰して見る
今、自分がどんな感情を感じているか、まるで実況中継をするかのように、客観的に俯瞰して見る力です。
怒り、悲しみ、喜び、どんな感情をも、「今、わたしはこんなことを感じているな」と見ることができるようになると、感情に左右されて一喜一憂することが減ります。
また、感情の反応のままに出してしまうと、大事な人を攻撃することもあります。
そんなときにも、「今、私は怒っている」という感情を俯瞰して見ると、その怒りは、寂しさからきたのか、不安からきたのか、原因がよく分かります。
そうしたとき、その本来の気持ちのほうを、ちゃんと相手に伝えるだけで、不必要な喧嘩や対立をすることは減ります。
③ 「プロジェクト」を俯瞰して見る
ついつい目の前のことが忙しくなると、あれもこれも手をつけたくなります。
そんなとき、一旦、プロジェクト全体を俯瞰して見てみましょう。
このプロジェクトの目的は?ゴールは?そのために必要な要素は何かなど、全体を見ることで、今、本当に注力すべきところに気づくことができます。
俯瞰することがよくて、蟻の目のように焦点を絞ることが悪いということではありません。
俯瞰して全体を見ることと、詳細に部分を見ること。
今、自分がどんな視点でいるのかに気づくこと、そして、自分にとって効果的な視点を自由に選択することが大切です。